一人では生活できなくなった高齢者の強い味方が、介護保険というサービスです。
当然、ヘルパーを使えば掃除からなにからなんでもやってくれると思ってかたも多いです。ただ、そこは国のサービスなのでそうはいきません。やはり縛りが存在するのです。
以下では、訪問介護というホームヘルパー介護サービスで、ヘルパーができること、できないことを書いていきます。
ヘルパーで出来ないことってどんなものがある?
訪問介護のヘルパーで出来ないことっていっぱいあるのですが、ざっくり代表的なものを挙げると
・散髪
・利用者でなく、家族の分の買い物をする
・娯楽や趣味や散策目的での外出
・利用者以外の分の食事を作る
・花木への水やり
・ペットの世話や散歩
・金銭や貴重品の管理
のようなものになります。全部を詳しく知りたい方は、あなたの住んでいる役所や役場の福祉課というところに聞くか、行けば、教えてくれるでしょう。
※まず買い物を例にみてみます。
ヘルパーでお願いできるサービスに、買い物がある。普通であれば、自分の好きなものを好きなだけ、買ってもらえる。また、自分の行きたいスーパーやデパート、または洋服屋なんかも連れていってもらえるのでは?といろいろ想像すると思いますが、かなり縛りがあります。
この縛りがどういうものかというと、日常生活に必要でないものや嗜好品、趣味に関連するものは買ってはダメ!という決まりごとがあります。購入していいのは、いわゆる日用品(トイレットペーパーなど)や調理に必要な食材といった類になります。
なので、酒やタバコが好きな人がこれぐらいならいいだろう!と言っても、嗜好品になるので買うことができないのです。
※掃除を例にみてみます。
掃除に関して言うと、掃除できるのは、介護される人、いわゆる要介護者が使っている部屋だけ。という決まりがあります。ついでに、他の部屋も汚いのでやってよ~といってもそれはできません。
また、窓ふき、換気扇掃除もNGとなってます。これは、日常生活にはあてはまらず、大掃除の部類に入るのでできません。
使っている部屋だけを掃除するとしたら、例えば一人暮らしのおばあさんで、2階建てとして、5部屋あるとして、下の階の2部屋だけ使っているとしたら、その部分しか掃除をしないということです。
それだと、他の3部屋はほったらかしになる恐れがあり、家全体でみれば衛生的であるとはいえません。
ヘルパーで出来ない事や出来ない部分はどうすればいい?
では、ヘルパーで出来ない事や出来ない部分は誰が掃除や片付けをするの?って話になると思いますが、
これは、ヘルパーの自費サービスか、家族・知人などの援助ということになります。(※他にも各自治体でシルバーサービスなど安価でやっているところもある。)
まず自費。これはヘルパーが介護保険のサービスではなく、介護保険外のサービスで、例えば、1時間で3000円、2時間で6000円とか時間で区切って介護保険で出来ない事をやりますよ。というもの。
これは、その会社ごとに自由に料金設定ができますので、高いとこもあれば、安いとこもあります。ただ、お金に余裕のある方はいいでしょうけど、これを普通の年金でやりくりしている方にとっては、かなり痛い出費になるでしょう。
そして、家族・知人に関しては、家族の場合、家が近くであれば頻繁に家に来てくれることも可能でしょうが、昨今は核家族化も進んで子供は遠方に住んでいるという方も多いでしょうから、そういう状況なら家族の支援は厳しいですよね。
また、知人に関してもよっぽど仲がいいとか信頼関係が築けてないと家の片付けまではしてくれないと思います。
縛りのある介護保険サービスプラス、自分の工夫で快適な生活を送っていく。
なのでこれからヘルパーを使おうと思っている本人様やご家族は、ヘルパーのできないこと、できることを、理解した上で、じゃーできない部分はどうやって補っていこうかを考えていかなければなりません。
そりゃお金があれば、この自費サービスたお手伝いさんなども雇えるので、なんでも出来ると思います。ただ、大多数の人がギリギリの予算の中でやりくりしていかなければなりません。
ただ、工夫次第でなるべくベストな方向にシフトすることも出来ます。例えば、先ほど上で説明した、2階建て5部屋ある家で、下の階の2部屋だけ使っている。上の階の3部屋は使ってない。これに関しては、上の使ってない部屋は清潔を保つ為、荷物などはもう全部撤去してしまってもいいでしょう。
これは、自治体のシルバーサービスよっては、2~3万でやってくれるとこもあります。ないとこはしょうがないでしょうが、民間でも10万はかからないでしょう。これをやってしまえば、衛生面ではかなり清潔を保てるのではないでしょうか?これですと、ほんと年に1.2回掃除するくらいでよさそうです。
このように、介護保険を利用しながら、プラス情報を駆使しながらやっていけば、かなり快適に生活をすることは可能でしょう。
介護サービスを上手に利用しながら老後の生活を充実できればいいですね。