ここでは、これからデイサービスで働いてみたが入浴介助ってどんな感じでやっているの?
また、入浴介助の効率のいいやり方も書いていますので、デイサービスの職員さんにも参考になると思います。
入浴介助は安全に!が基本ですが、もうひとつ、時間内にさばく。
これをしないと、仕事になりません。利用者さんにけがをさせないようにしながらも、テキパキと入浴介助を行って、決まった時間内に入浴を終わらせなければなりません。
入浴介助は1日何人入れるの?スタッフは何人でやるの?
デイサービスでは、1日大体20人前後の利用者さんを、お風呂にいれなければならないところが多いでしょう。
それを何人で、入れるか?回していくか?は、スタッフの多さ、利用者の多さに左右されますので、その事業所ごとに違います。
利用者が20人とすれば、スタッフ人数は、2人が風呂場で実際入浴介助をして、1人が更衣、誘導介助という3人体制パターンが多いでしょう。
初心者の方も、いきなり1人でするということはありません。まずは、先輩についてOJT形式で行いますので安心して下さい。
どのような連携(チームワーク)で効率よくやっているか?
冒頭でもいいましたが、時間内にテキパキ効率よくやっていかなければなりません。
3人体制パターンを例にすると、
まず、入浴介助をする2人が、利用者2人を誘導してきて服を脱がせて、体を洗い始めます。
次にもう1人の更衣介助の人が、頃合いをみて、3人目の入浴する人(利用者)を連れてきます。その人の服を脱がせて、入浴介助の人に引き渡す。そして同時に風呂に入っていた利用者に上がってきてもらい服を着てもらい更衣介助を行う。こうすると、時間のロスなくスムーズに行えます。
もちろん、利用者さんの中には、要介護の高い人、車椅子の人など手のかかる人がいるでしょうから、
例えば、車椅子の方で、立位を保てない人(立てない人)だったら、入浴介助の1人がその方を立たせておいて、もう1人が、車椅子とシャワーキャリー(入浴専用の椅子)と入れ替えて座ってもらう。こういったコンビネーションも必要となってきます。
そこはやっていくうちに息もあってくるでしょうし、流れも掴めてくると思います。
体を洗う上での注意点は?洗い方で順番はあるの?
初心者や未経験の方は体は丁寧に全部洗ってあげるのがいいだろう、と思う方もいますが、これは違ってその方が洗える部分、出来る部分は、自分でやってもらうのが介護業界では、鉄板となっています。
なんでもこちらでやってあげると、何もしなくなり、どんどん手や足の筋力が落ちてきてしまいます。出来ることを奪っていることになります。出来ていたことが出来なくさせていることになります。
たとえ脳梗塞などで手足に麻痺がある方でも、麻痺のない方で出来るだけ自分でやってもらうことが大事なのです。
洗う順番は、
まず心臓から遠い、足からお湯をかけ、全身にお湯をかけます。
頭、脇、腕、胸、背中、足、足先
そして立てる人には立ってもらってお尻、陰部の順番になります。
なぜ心臓から遠いとこから?かというと心臓に負担をかけない為です。
ちなみに頭(髪)を洗う際にも、出来るところはやってもらいます。そして、十分できてないところは、指の腹で洗うようにします。爪を立てると、頭皮も傷ついてよくないです。
入浴介助あるある(おまけ)
入浴介助をしていて、あーこれわかる。よくある。というやつをお話しします。
長湯する人
高齢者にとっての長湯は、心臓の負担もあるのでよくはありません。ただ、昔からこれが好きな人はなかなか出てくれません。
なので、その利用者さんが、一番信頼関係ができているスタッフに、「ねぇ~◯◯さん長湯をするとうんぬんかんぬん」と話しをしてもらっておくのも手です。まあそれでもだめな人もいますがね。
女性スタッフはセクハラもある。
女性で若い方や綺麗な方は、たまに男性利用者でセクハラをしてくる人もいます。こういった場合は、担当を男にしたり、怖い女性のスタッフにしたりして対応するとよいでしょう。
ただ、あまりひどい場合はデイをやめてもらうこともできますので、我慢せずに上司に言うことが大事です。
うんこをしてしまう。
これもよくあります。やはり、介護度の重い方でよくみられます。尿意や便意もなくなってしまいますからね。
転倒リスク
これも、動けるけど、ふらつきがある人、歩行が不安定な人、そして、動いたら自分は危ないと認識できない人。こういうかたは非常に転倒リスクがありますので注意が必要です。
少し目を話した瞬間に動いてしまう可能性があります。なので、その方の性格や行動パターンを把握して、先読みすることが大事になってきます。
まとめ
いろいろ言ってきて、うわっ!入浴介助って難しいな~と思う方もいるかもしれませんが、慣れてくれば、体も自然と動くようになってきますし、余裕が出来れば、さらにどうやったら安全に早くできるかを考えるようにもなるし、おもしろくなってくるでしょう。
入浴は、安全に!が基本ではありますが、それでも仕事ですので、早く、安全に!ができればとても重宝されるデイスタッフになれると思います。ぜひ入浴のマスター(職人)になって下さい。